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今、ミドル・シニア人材の採用ニーズが急増中! 人事必見!採用難を解決する成功ポイントとは?

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少子化による採用難、大転職時代による若手社員の流出…。求人広告を出しても応募が来ず、「採用」を課題だと感じている人事の方は多いのではないでしょうか。

そんな採用難のなか注目されているのが、ミドル・シニア層の積極採用です。
「中高年を採用しても会社に馴染めなさそう…」「過去に50代の方を採用したけれどイマイチ活躍してもらえなかった…」など、ミドル・シニア層にあまり良いイメージを持っていない人事の方もいるかもしれません。

今回は、ミドル・シニア層の採用のメリットとデメリット、採用から定着までを成功させるポイントをご紹介します。

今、ミドル・シニア人材の採用ニーズが高まっている?!

企業は、ミドルシニア層を採用することについてどのように考えているのでしょうか?

「ミドル・シニア層の採用ニーズに関するアンケート調査」(株式会社ワクティブ)によると、「今後もミドル・シニア人材の採用を行っていく」回答した企業は、45~49歳の人材に至っては90%を超えました。また、50~54歳の採用ニーズは73%、さらに55~59歳は60.7%と、ここでも過半数を超え、企業側のミドルシニア人材を採用していきたいという意欲が感じられる結果となっています。

(参考: 株式会社ワクティブ 「ミドルシニアの採用ニーズ調査」

ミドル・シニア人材を採用する3つのメリット

データから、ミドル・シニア人材は企業側からニーズがあることがわかりましたね。
続いて、ミドル・シニア層を採用することは、企業にとってどのようなメリットがあるのかを考えていきましょう。

①知見や経験が豊富で即戦力となる

企業側がミドル・シニア人材に期待することとして多くあげられるのが、「ベテランだからこその知見と高い経験値」です。

例えば、営業職であれば、長い年月で培った営業ノウハウやベテラン営業マンだからこそ相手に与える安心感など、若手以上の成果が期待できる場合も多く、企業はその点に期待を寄せています。

また、今までの職場の仲間や取引先など、ベテランだからこその人との繋がりから、新たなノウハウやアイディアを自社へフィードバックしてもらえることもできるかもしれません。
ミドルシニア層の持つ”人脈”も魅力の一つと言えそうです。

②マネジメント力が期待できる

ミドル・シニア人材は、管理職などのマネジメント経験がある方も多いです。
例えば、新規プロジェクトの発足などで管理者が必要な時に、即戦力としてマネジメント経験のある人材を採用できると、企業としてはとても心強いですよね。

というのも、マネジメント力は、分析力や課題解決力、意思決定力、コミュニケーションスキル、アセスメントスキル(※)、リーダーシップなどの業務スキルと、その人自身の人間力が合わさったもので、一朝一夕で身に付くようなスキルではないからです。
新規プロジェクトのような急に管理職が必要になるようなケースの場合、既存のメンバーから無理に選抜するよりも、スキルを持つベテランを採用するほうが、教育コストも時間的コストもかからずスムーズな組織運営ができるのではないでしょうか。

(※アセスメントスキル=部下の能力や行動傾向に加え、育成ポイントを正しく理解するスキル)

③若手社員の教育や成長の機会になる

中途でベテラン社員が転職してきた際に、それが若手にとって「新しい風」となるケースがあります。
ある企業の話では、バブル崩壊後の就職氷河期の影響を受け、40代のミドル層がごっそりいないということもあるようです。若手にとってロールモデルになるような先輩がいなく、そのうえ次の管理職候補の人材も不足している状況。

このような「現場の空洞化」は、中堅から若手へ知識や技術が伝承されず、組織の弱体化に繋がる恐れがあります。
この事態を防ぐためにも、知識やノウハウを伝承してくれるミドル・シニア人材を採用することが、組織の成長のうえで重要なのではないでしょうか。

事前に考慮しておきたいデメリット

ミドル・シニア人材を採用することは、企業にとってメリットが多いことがわかりました。
次に、ミドル・シニア採用のデメリットについても考えてみます。

組織への適応力に不安がある

ベテラン社員は、知見や経験が豊富にあるからこそ、「自分のやり方」に固執してしまい、組織の中で浮いてしまうケースも少なくありません。

また、企業側の問題としてあげられるのが、「経験者だから大丈夫でしょう」と、細かい業務内容や明確なミッション・役割を伝えていなく、既存社員との連携が取れずに成果が出せないというケースも見受けられます。

求める給与水準が高い傾向にある

ミドル・シニア層の給与は、若手に比べると高い傾向にあります。
この年代は子育て世代が多く教育費や住宅ローンのために、ある程度の水準の給与を必要とする場合があります。
そのぶん経験豊富で即戦力というメリットもあるので、企業はそこにお金を払うようなイメージになるのではないでしょうか。

だからこそ企業は個人に対して、役割とミッションだけでなく、個人に対しての期待値を明確にして伝え、「仕事や組織に対してコミットする(※)」という意識付けをする必要があります。

(※コミットする=引き受ける、約束をする、責任を持つ など)

ミドル・シニア層の採用から定着までを成功させるポイント

企業にとって重要なことは、ミドル・シニア人材を「採用」することもそうですが、それ以上に、この世代が安定して勤務し活躍してもらうことが重要です。
ミドル・シニア採用のメリットとデメリットから見えてきた、「採用」と「定着」それぞれのポイントをまとめます。

最後に

今回は、ミドル・シニア採用のメリットデメリットと、採用から定着までのポイントを考えてきました。

「若手、30代のいい人材が採用できない」と悩んでいる人事の方はぜひ、このミドル・シニア層の採用にも目を向けてみてください。人材育成の時間と費用をかけることなく、「専門分野に強く経験豊かな人材」を採用できる可能性が高いのです。

人生100年時代と言われる今こそ、ミドル・シニア人材の採用を視野に入れてみてはいかがでしょうか。

 

Chihiro

人材会社にて6年間、【人材コーディネーター】として勤務。求職者と仕事のマッチングだけでなく、もっと一人一人に合ったキャリアサポートをしたいと考え、【国家資格...

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