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コロナ禍のコミュニケーション向上の鍵!キャリアコンサルティング導入のメリットとデメリット

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今、コロナ禍における、コミュニケーションロスが問題となっています。そこで、注目を集めているのが「キャリアコンサルティング」です。

キャリアコンサルティングとは、カウンセリングを通して、相談者が抱えるキャリアの悩み(職業の選択やキャリアデザイン、キャリアアップなど)の相談に乗り、助言や指導をすることを言います。また、キャリアコンサルティングは国家資格であり、その保有者はキャリアコンサルタントと言われています。

キャリアコンサルタントの活動領域は様々ですが、今注目されているのは、企業内でのキャリア支援です。
特に、近年は厚生労働省のサポートもあり、セルフキャリアドックなど、企業が従業員に対して、キャリア開発を支援する取り組みが注目されていますが、その中でも今回はキャリアコンサルティングについて考えていきたいと思います。

 

キャリアコンサルティングが必要とされる背景

数年前から、行政の後押しもあって、キャリアコンサルティングの導入が積極的におこなわれています。

今、なぜ、キャリアコンサルティングが必要とされているのでしょうか?

その理由の一つに、個人のキャリアに対する考え方が多様化していることがあげられます。

キャリアの多様化により、今までの終身雇用体制はくずれ、人材は流動的になっているといわれています。現実として、社会人の2人に1人以上が転職を経験しているというデータも出ているほどです。

また、働き方改革や新型コロナウイルスの影響などにより、副業やリモートワークなど、新たな働き方に注目が集まったことで、自分のキャリアを主体的に考える人が増えているため、キャリアコンサルティングが注目されているともいえます。

さらに、リモートワークの増加で、上司や同僚とコミュニケーションをとる機会が減ったため、自分のキャリアや目標を相談できる機会も減ってしまいました。そこで、プロのキャリアコンサルタントに相談したいという要望も増えているのです。

企業にキャリアコンサルティングを導入するメリット

では、企業にとっては、キャリアコンサルティングを導入するメリットはどこにあるのでしょうか?

①従業員の離職の抑制

キャリアコンサルティングは従業員の離職の抑制に繋がると考えられます。

キャリアコンサルティングを受けて「現在の会社で働き続ける意欲が湧いた」と感じる社員は約9割りというデータがあります。

漠然とした不安やモヤモヤをキャリアコンサルタントに話すことで、整理ができ、仕事にモチベーションがわいてきたという好事例も多数あるのです。

②コミュニケーションの活性化

コロナ禍では、仕事でのMTG以外は設定がないため、社員の表情や温度感を把握できないというコミュニケーション機会の損失が問題視されています。何か用事がないと社員に直接コミュニケーションがとれないなか、キャリアコンサルティングを導入することで、経営層や上司は、社員の状態を客観的かつプロの視点により、報告を受けることができます。客観的に今の社員の状況を把握できることができるので、その後のコミュニケーションも円滑化させることができるわけです。

従業員の不安や悩みを早めにキャッチアップすることで、企業側は本人や企業の課題にアプローチでき、問題の早期解決につなげることができるのです。

③従業員のモチベーション向上

そもそも、キャリアコンサルティングは、相談者とともに、キャリアの目的や目標を明確にしていくものです。
目標を描けない場合は、相談者の興味や関心を探り、丁寧に傾聴することで、本人の自己理解をサポートしていきます。

自身が気づかなかったような仕事に対する意識や、潜在的なニーズを知ることで、自分が本当に望むキャリアを明確にさせることができます。さらに、仕事に対するモチベーションアップも期待できるわけです。

④従業員の生産性・職業能力の向上

従業員の自己理解のサポートと同時に、キャリアコンサルティングは、仕事への理解も促します。

それは、今の仕事についてきちんと理解することや、上司からどのようなことを期待されているのかなど、仕事内容や役割責任を理解することに繋がります。

またその役割を果たすために必要な知識の習得やスキルアップの取り組みを目標として設定することもでくきるのです。

従業員全体の職業能力の向上が期待できるというわけです。

キャリアコンサルティング導入の効果

さらに、キャリアコンサルティングを導入することは、社員にとってどのような効果があるのでしょうか。
厚生労働省のデータと、キャリアコンサルティングを導入している企業が語る効果をご紹介します。

労働者の9割がキャリアコンサルティングが役に立ったと感じている

厚生労働省が発表したデータによると、キャリアコンサルティングを受けた労働者の約9割が、「相談が役に立った」と回答しています。

役立った内容を、割合が多かった順番でまとめると下記のようになりました。

「仕事に対する意識が高まった」
「自分の目指すべきキャリアが明確になった」
「自己啓発を行うきっかけになった」
「現在の会社で働き続ける意欲が湧いた」 など

(出典:厚生労働省 キャリアコンサルティングの活用・効果

キャリアコンサルティグの具体例をご紹介します

相談者が抱える不安や悩みを丁寧に深掘りし、相談者のモヤモヤを解消!

「仕事でミスが続き、自分に自信が持てない。自分にはこの仕事が向いていない。」と悩んでいる従業員に対して、カウンセリングを行った事例をご紹介します。

カウンセリングの流れとしては、まずは相談者の悩みを一緒に整理していきます。

また、苦しいことを乗り越えた経験や、今まで携わった仕事でどのような業務にやりがいを感じたかなど、相談者の経験の棚卸を行うことが大切です。

そうすることで、相談者は、「成果を出せている時もあったこと、苦手な仕事ばかりではなく得意な仕事もあること」に気づき、相談者はキャリアの方向性が明確になることができます。

実際に相談者は自分の強みがいかせる部署へ異動希望を出し、さらに専門性を磨くために資格の勉強をし始めることができ、
前向きにキャリアを歩むことができるようになりました。

企業側にとっても、離職を防ぎ、人材の有効活用ができるわけです。

キャリアコンサルティングの効果

・不安や悩みを言葉にし、感情を丁寧に深掘りすることでモヤモヤを整理できる
・経験の棚卸をすることで自分のスキルや強みが明確になる
・第三者の視点が入ることにより、自分が偏ったモノの捉え方をしていたことに気づく

最後に

今回は、キャリアコンサルティングについて、必要とされる背景と企業側のメリット、効果について考えてきましたがいかがでしたでしょうか?

組織内では、必ずしも従業員の希望を叶えられるわけではありません。

しかし、従業員自ら、自分がどうありたいのかを明確にして、そのためにどのような知識・スキルを身につけたいのか、それらを考える機会は大切です。また、企業側にも社員の今の状況を客観的に把握しておくことで、コミュニケーションの円滑化、そして人材の活用をさらに促進することもできるわけです。

キャリアコンサルティングを取り入れることで、従業員と経営側のスキマをうめて、双方にとって働きやすく、生産性のある職場作りをしていけるかもしれませんね。

 

Chihiro

人材会社にて6年間、【人材コーディネーター】として勤務。求職者と仕事のマッチングだけでなく、もっと一人一人に合ったキャリアサポートをしたいと考え、【国家資格...

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