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”人こそが資産!”YOMIKOの強み「人」の育成にかける思いと戦略とは? 人事部長五十嵐和明さんにインタビュー!

お仕事AtoZ

人事の”今”をリアルに取材する『人事のジンジ』インタビューコーナー。
今回は広告会社読売広告社の人事部長五十嵐和明さんにご出演いただきました。
競合他社に勝つためには、YOMIKOの強みである「人」の育成が大事と語る五十嵐さん。
人事としてどのように、要である人財育成を行っているのかを取材しました。

【Profile】五十嵐和明
1998年読売広告社に入社、営業職として初配属。2年目の1999年から2004年まで札幌支社で勤務。2005年より本社に戻り、2012年から営業部長に就任。2016年から人事局能力開発部長として、新人研修・社員育成に携わる。2018年より人事部へ、新卒採用はじめ組織人事全般のマネジメントと現場実務を遂行する、現在人事6年目。

営業から人事への転身だからこそ、社員に伝えられるメッセージがある!

――はじめに、五十嵐さんのこれまでのキャリアについてお聞かせください。
「新入社員として営業に配属されましたが、2年目に札幌支社へ異動になり、そこで6年間勤務しました。その後、東京に帰ってきましたが、そのままグループ会社の博報堂と協業する営業チームに加わることになり、本社ではなく博報堂で勤務することになりました。博報堂の方と共に進める営業活動の中で、他社文化を感じながら仕事ができたのは、今思えば結構刺激的な経験でした。その後、戻ってきて営業の現場担当リーダーを続け、その後、営業部長に昇格。営業部長を4年経験したところで、人事局に異動ということになりました。今は人事にきて6年目です。」

――支社やグループ企業との協業、そして営業から人事の領域へと、キャリアの遍歴がすごいですね。特に、営業から人事への異動はなかなか稀なケースだと思いますが、そのあたりどのようにお考えですか?
「やはり葛藤はありました。もともと広告がやりたくてこの会社に入り、ずっと営業畑でしたので。でも、その当時の社長に直接声を掛けられ、自分にもキャリアステージの分岐点がきた、と感じた次第です。会社ゴトに関わる仕事という観点で、人事という新たな環境にトライをするのも良いと思いました。

――実際、人事になってみてよかったことはなんですか?
「結果として、現場の社員にしてみたら、知る顔が人事にいるわけです。『あの営業の五十嵐ね』、『あのクライアントを担当してた五十嵐さんね』ということで、一般的なイメージとしてある「人事」という障壁や距離感をあまり感じることなく、気軽に声をかけてくれたり、話をしてくれたりと、入口としてはとても取り組み易かったです。広告の現場経験がある人事ということで、社員に伝えるべき会社や人事としてのメッセージを、ある意味“翻訳”をして伝えることができることは、大変良かったと思います。」

――普通だと人事の人と話すというと、すごく緊張感あると思うのですが、五十嵐さんがいることでそこの“見えない垣根”みたいなのが少しなくなったようなところはありますか?
「比較的フラットに、みんなが声をかけてきます。現場社員から上司や先輩に相談できない悩みや迷いを聞いたり、逆に部下の理解が乏しいマネージャーからは、内々に相談事があるなどいろいろです。営業現場を知る五十嵐なら話をしても理解してくれはず、といった心境なのかもしれません。だから、時として私は、あえて相手を待つというよりは、自ら情報を現場に取りにいくようにしています。」

――営業からの人事ということで、管理だけやっていた人とはまた違う感じなんでしょうね。では、五十嵐さんが人事として、最初に取り組まれたことはなんですか?
「人事にきて今、6年目ですが、最初の2年間は、社員の能力開発業務を担当し、新入社員研修をはじめ、社員のキャリア研修やスキル系セミナーの企画運営をしていました。その後、人事部に異動し、現在は主に新卒採用の業務に関わっています。人事業務の中で、採用から育成に関わる業務の経験ができた今、YOMIKOの新入社員がどんな成長を積み重ね、広告パーソンとして現場で活躍するのか、その成長する姿やプロセスを目の前で見れることに、人事として大きなやりがいを感じています。

――新卒入社以降、その会社の価値観や人間関係を醸成する時期にかかわること、すごくやりがいも大きいし、責任感もありますね。
「私の言葉やメッセージ、行動、接点が、新人や若手のキャリアに関係してくることを実感もしますし、さらに人生の選択にも影響を及ぼすかもしれないと思うと、責任重大だと感じます。だからこそ、やりがいある仕事だと思います。」

インターンはファンづくり!”人のYOMIKO”の中核は社員研修にある!

――今、コロナ禍でリモートワークによる、コミュニケーションロスの問題がありますが、御社はどのように対策されていますか?先ほども、ひとりひとりとのコミュニケーションをとても大事にされているということでしたので。
「このコロナ禍、時勢も常に変わり、オフラインという機会が想像以上に減ったことで、日々のコミュニケーションにおいてなかなか生な情報やニュースが取りきれないと感じています。実際、2020年の春、オンラインに偏るコミュニケーションに慣れるまで現場は業務進行上大変苦労したと聞いています。部下との関係においてもマネジメントの目が行き届かないことへの不安もあって、逆に管理チェックをしてしまう、いわゆるオンライン警察といったことも散見したようです。」

――それは他の企業でも聞いたことがあります。サボっていると思われたくないから、トイレもいけないとか。
「会社に出社できて他愛ない会話に中から、例えば些細なことや曖昧なことも、ある意味情報としてキャッチできる訳ですが、オンラインになることで通常の知りえる感情や情報がシャットダウンされ、現場社員にとしては、上司とのコミュニケーションが物理的にも難しくなり、単純な業務連絡や報告事項に終始していたということはあったようです。」

――報告はするけど、“最近どう?”のような会話はないですよね。
「逆に上司も、オンラインで仕事の話はするが、それ以外の無駄な話が中々しにくくなり、その結果、業務の出来不出来とその成果だけに集中するドライな状況や関係になっていくような印象もありました。」

――確かに、上司の方も“あの仕事どうなった?”とか、そのような質問しかできませんよね。
「メンバーを多く抱えている部署では、若手が業務進行の中で置いてけぼりになるケースがあったようです。仕事を進める際に、チームリーダーが発信者として指示を出し運営していくわけですが、オンライン環境下での指示命令系統が整わないことで、部下後輩や新人に、情報がストレートに落ちずロスしたり、後回しになりその情報や時間を共有できないことで、必要以上の手間工数がかかるなど、一苦労だっと聞いています。」

――確かに、プロジェクトのリーダーに話せば、ことが回るということもありますよね。
「でも、部署やチームでミーティングを毎週欠かさず開催をしたり、そのミーティング自体の主宰をマネージャーではなく、あえて現場の若手が主宰しテーマを設定などすることで、相互のコミュニケーションを活性化させるという共通意識をもって取り組んだ事例もありました。」

――コロナ禍のコミュニケーションロスは問題になりがちですが、若手がミーティングのオーナーになることで、質問も変わるし、状況も変化しそうですね。では、五十嵐さんがここ最近、力を入れていることを教えてください。
「2つあります。1つ目はインターンシップと、2つ目は社員研修です。まず、就活の一環として学生が参加するインターンシップですが、広告会社の場合は守秘義務があるので、クライアントに関わる現場業務や作業を一緒に社員と取り組むといったリアルな就業体験型のプログラムは実施が難しいです。だから、実際の事例を元にした課題をチームで解決するようなプログラムを組んだり、実現場を体験できない学生に対しては、逆にインターンシップ会場に社員が訪れる回数を多くすることで社員との接点を増やしたりするなど、広告会社の仕事や人を実感理解してもらえるようにしました。学生からすると、広告会社は、実際どんな仕事をしているのか実は見えず、よくわからないと時々聞きます。ただYOMIKOのインターンシップのプログラムは、リアルに近い広告業務の体験ができるので、新卒採用のツールとしては非常に有効と感じています。

――インターンの方用に、専用のプログラムを作るんですね!それはすごい!!
「毎年学生の求めているものが違うので、適宜プログラムは更新しています。でも、実施の狙いや目的は変わりませんので、インターンシップに参加した学生のモチベーションアップやYOMIKOへの共感の醸成を目指し、結果として、最終的にYOMIKOのファンになってくれたらといいなと思っています。」

――インターンはファンづくり。それは新しい観点ですね。インターンは企業によりまちまちで、バイトさんが来たくらいに思う会社さんもあるといいますしね。さすが“人のYOMIKO”ですね。では、その“人のYOMIKO”の中核となる、社員の研修について教えていただけますか?
「現在の施策は、新人研修から始まって、2年生3年生と、毎年研修を実施しています。次なる成長を加味したスキルアップ系の研修や自分のキャリアを考える内省的な研修を行っています。あと、中堅社員には次世代を担う会社の中核となる人材育成を目指した研修も毎年実施していす。」

――研修の幅が段階踏んでいて丁寧ですね。
様々な研修は人事がプランニングを行い、その時の参加メンバーやニーズに応じた作りこみを丁寧に進めています。私も営業から人事にきて最初の2年間は新人育成を担当していたので、特に「新入社員研修」には大変思い入れも強いです。新人は入社してからおおよそ2ヶ月間、9時半から17時半の就業時間内で、非常に濃いトレーニングをします。広告のイロハから社会人のマナーまで、チームビルディングを体感しながら、自分PRのプレゼンテーションなど、理論と実践を通じてYOMIKOパーソンになるため、新人同士相互に高め合いながら全力で取り組みます。

――2ヶ月間みっちりとなんですね。
「グループワークや実践的なプレゼンを何度も実施します。個人による発表プレゼンやチームで作り上げていくワークなど様々です。その研修内の数々のプログラムを通じて新人個人毎に言動やパフォーマンスを、実は常にチェックしています。また2カ月間の研修の中で、適宜「個人面談」を実施します。日々の悩みや想いを聞くだけでなく、現場配属の希望職種を聞いたり、YOMIKOでどんなキャリアを積んでいきたいかなど、細かくヒアリングを行います。それは、すべて、研修修了後の初期配属部署の決定のための大切なプロセスです。新人各々の本質素養の見極めや本人の想い、キャリアの希望、研修でのパフォーマンス、さらに学生時代の選考から採用内定まで全てのことを総合的に考慮して、新人にとってファーストキャリアとなる大切な配属先を決めて行きます。

――配属先の決定は新入社員にとって大きいですよね。
「当社新卒採用は、総合職採用です。3年間で職種や部門部署間の異動を行う、ジョブローテーションという制度があります。例えば、美術芸術系大学を卒業した人が、いきなりクリエイティブに配属されることが必ずしも常ではなく、人事がその本人の先の成長を考え、まずは広告ビジネスを学んだ上で自身の持っているスキルと素養を開花させた方が良いと考え判断をした場合、営業に3年間身を置き、営業現場で広告を学び、その後のジョブローテーションで4年目にクリエイティブに異動するといったキャリアプランを事前に描くなど、人事が長期的な成長視点で、どのような経験を積み上げていくことが良いのか考えながら、新人と向き合います。

――美大出身の人が営業って、本人や周りの反応からすると意外ですよね。
「新人の初期配属の時は、その配属意図を丁寧に伝えていきます。やはり人事で大切なのはメッセージだと思います。新人配属だけでなく、組織人事も同様ですが、会社の狙いと意図がそこにはあるはずです。それを本人に理解してもらえるように丁寧にメッセーとして伝える必要があると考えます。

ミドル世代の研修も導入!「社員がこの会社でどう生きていくのか」という視点を大切に

――会社のメッセージですか。確かにすごく重要ですね。では、最近、世間的にはプロティアンキャリアという考え方を良く聞きます。特に会社でいうベテラン層、40代以上の人たちも、どう変化しながら仕事をしていくか。自分のライフプランと照らし合わせ、今後のキャリアアップや、会社への貢献など、40代以上の研修、教育の必要性が求められていますよね。御社はそのあたりいかがですか?
「昨年は新たに、入社10年目前後の中堅社員対象と、30歳後半の初級管理職の候補社員に対して、次世代のリーダー向けの2種類の研修を選抜で実施しました。会社は次世代を担う君たちに期待する!と伝え、その職務で必要となるスキルやマネジメント力など研修を通じて獲得してもらいました。」

――次世代のリーダー育成ですね。
「また、先ほど話が出たベテラン・ミドル層の研修を試験的に導入しています。45歳、50歳、55歳の自身のキャリアの棚卸しと、この後のライフプランを考える研修です。」

――そこにもきちんと向き合っているんですね。素晴らしい。今その世代の扱い方が会社によってまちまちで、ある人は役職にむかい、そうでない人が会社にぶら下がる的な2極になってしまいがちですよね。
「研修は45歳以上を対象にしており、自分の年収と貯蓄、資産を全部リアルに書き出し、これからの生き方を想像しながら、そのためには、いくらお金が足りないのか?など、ライフとマネーのプランニングを行いながら、セカンドキャリアを意識し必要なスキル獲得を志す研修です。」

――人生100年時代ともいわれていますからね。
「当社は60歳定年ですが、65歳までの再雇用制度がありますので、YOMIKOでどのような働き方をしたいかを見直すひとつの機会になるような意図で、ベテラン・ミドル層向けに研修をしています。

――個人のライフプランのことも考える機会を提供してくれる会社はあまりないですよね。そこは個人任せというところが多い気がします。
「トライアルで始まった研修企画ですが、やはりYOMIKOでは「今いる社員が、この会社でどう生きていくのか」という視点で人事は考えております。

――40代以上のなると、若手が先に役職者になったり、いろいろ葛藤も出てきますよね。
「年上の部下をどう処遇して、会社のため、チームのため、どう活かすかが、その上司に課せられた大事なミッションであり、必要なマネジメントスキルです。」

――いわゆる上司の役割よりも、マネージメント能力の高さが結構重要になってきますね。
「当社ではいわゆるプレイングマネージャーとして位置づけられる部署長は大変負荷が大きいです。部下のメンバーマネジメントと、業務自体のジョブマネージメントの両方を同時に取り廻す要のポジションです。だから、人事としても丁寧にコンタクトを取ってフォローするように心がけています。」

YOMIKOのOne Team戦略は成長する有能な人財を掛け合わせてチームを作り、チーム全体でのシナジーを狙うこと!

――ありがとうございます。では2019年に新しい人事制度の導入をしたとお伺いしていますが、具体的にはどのようなことをしたんでしょうか?「そのタイミングは、会社の転換期でもありました。新人事制度の企画から設計、運用、教育まで制度構築の全てに関わりました。制度の特徴の一つに、上司と部下による「1on1面談」を年間を通して継続的に実施するシステムを制度化しました。以前は、面談は上司のもの、部下が相談、報告を上げてくるものといった意識風潮がありましたが、そこを全く改変し、面談は部下のための時間で、目標の進捗チェックだけでなく、成長の確認やキャリアプランの相談など様々な部下の話をする機会というスタンスに定義付けしました。」

――部下のための時間なんですね。
「やはり正しく下の者から物が申せる文化を作る。業務報告はもちろんありますが、報告だけではなく、今ある事実の共有や次なる戦略、期待するアクションなど、未来への建設的な企ての話をするための時間として設定しました。」

――未来への建設的な話ですね。
「部下が業務をふり返り内省して、それを上司と共有する。上司はそこにアドバイスと支援を加え、次なる打ち手や施策を一緒に作り上げていく、といった感じをイメージしています。」

――それは今までの面談とは違う感じですね。面談というと、上司が部下を評価するみたいなところがありましたよね。
「面談実施にあわせ下から上への事後アンケート調査や対象者ヒアリングを行い、上司と部下による1ON1面談の充実に努めています。」

――すごい!社員からしたら心づよいですね。
「やはり相互のコミュニケーションが円滑な部署とそうではない部署では明らかに面談の内容と質に差があります。コミュニケーションが取れてないところは、例えば、部署員間の雰囲気が悪いとか、若手の成長が乏しいとか、仕事で悩みモチベーションが低下している若者がいるなど、問題を抱えていたりします。」

――では、コミュニケーションがいいチームの方が、業績も良いのでしょうか?
「そう思います。やはり正しく下から物が申せて、業務報告プラスαの未来への話を共有できないと、グッドコミュニケーションは成立しないと思います。上司が一方的に話をしないように、面談の主役は部下にあるということを認識してもらうように、上司と部下のコミュニケーションの意識変革とシステム導入を抜本的にやりました。」

――ありがとうございます。上司と部下の面談はつい業務だけの話になったり、上司が聞きたいことを聞く場になりがちですが、主を部下にしてメンバーの話したいことを話す場にすることが大切なんですね。
「やはり、一緒に働く仲間、チームですから!」

――確かにチームですね。ではその中にはいろんな方、例えば派遣の方もいると思いますが、派遣の方に望むこととか、こんな方はYOMIKOっぽいとか基準などはありますか?
「派遣社員の採用については、必要とする部門部署長が採用を決めます。そのコーディネート的なことを人事が担います。例えば派遣社員が必要な部署から、業務内容やポジション、社員との協働性など事前にヒアリングして、エージェント社に伝え、候補者の選定を進めます。その後、本人と面接を行い、部門部署で採用合否を決めていきます。採用する部門部署長が、派遣社員に求めること、経験・スキル、資格だけでなく、業務に対するモチベーション、さらにYOMIKOは人柄を大切にする社風でもあるので相性みたいな観点も加味し、総合的に判断し採用を決めているようです。

――では人事の方がコーディネートする際に、こんなエージェントだとすごく動きがいいなど、エージェントに求めることはどういうことですか?
エージェント社の担当者が派遣社員の方の情報をたくさん持っていることが望ましいです。オーダーやニーズに対してマッチングする候補者を提示してくれるとスムーズに進みます。その担当者が派遣社員をよく知る、ないしはよく知ろうとして事前に準備があるかどうかで、パフォーマンスの差があるように感じます。」

――では、YOMIKOの社員の話なのですが、こんな人材を求めている、こんな基準で人事は見ているなどありますでしょうか?
「YOMIKOは広告業界では中規模の会社です。やはり業界上位の企業のように規模も人数も、そこにかける費用も含めて大きな違いがあります。その競合環境下で、クライアントと向き合い、よりよく仕事を作り、常に前進するには、やはり、人間力です!それはクライアントのこと正しくどこよりも理解し、誠実に寄り添っていくことができる人間力の深い人財が必要であると考えています。だからこそ、先ほど話したように、人事としては人財育成が非常に大事な業務であり、ミッションです。人こそが資産です。競合他社に勝つためには、YOMIKOの強みである「人」の育成が大事です。

――昔から“人の読広”って言われてましたが、それは変わらずですか?
「そこは変わらず大切にしたいと思っています。クライアントから「この人と一緒に仕事をしたい!」と言ってもらえるように、人としての信頼関係をどのように築けるか、そこが実は一番大切なことだと考えます。当たり前ですが、まずは仕事ができる人財になる。そしてそのパフォーマンスを評価いただくことが第一歩であり、そのためにも個人の力を高めよう!ということは伝えています。」

――まずは、個人の力を高めていくと。
「その上で、成長する有能な人財の掛け合わせでチームを作り、共に戦うこと。そして切磋琢磨しながらチームとして鍛錬し、さらなるシナジーを作り出すこと。そのような想いをもってYOMIKOは動いています。」

――それがお話いただいた、One Teamっていうことでしょうか?
「当社は700人の規模感なので、一人ひとりの役割とか責務が他の大きな競合他社よりも、大きいと感じます。逆にいうと、一人ひとりの裁量が大きいので、そこが面白いところでもあります。だから、自分への成長期待とやりがいをモチベーションに、仕事をしていきたいという人が当社には多いです。自分のできる範囲に縛られず、縦横斜め全方位にちょっとずつ自分が背伸びして仕事をやりたいと思える人に仲間になって欲しいと思います。」

――背伸びというと縦のイメージですが、横もですね。自分の関わる範囲を広げていく感じですね。
「YOMIKOは営業も自分の意見やアイディアを持って、社内のクリエイティブのミーティングに参加します。マーケティング担当だってターゲットやデータ分析に終始するのではなく、営業とともにクライアントに同行し、直に担当者と向き合うことで細かなニーズやニュアンスを掴み、より良い提案につなげています。チームみんながひとつになって、クライアントのためにいい仕事をしたいという気持ちが根底にあります。まさにそこが「YOMIKO One Team」を言い表しているように思います。

――なるほど、すごく素敵ですね!!職務を超えて、チーム一丸となるんですね。
では最後に、五十嵐さんの今後の目標や、やりたいことを教えていただけますか?
「簡単に言うと、YOMIKOはもっと良い会社になれると信じています。そのために一人のYOMIKOパーソンとして真っすぐに貢献したいと思っています。そのときに、人事という仕事はある意味会社を支え導く役割であり、YOMIKOにとって、最も大切な唯一の資産である「人」に関わる仕事であると自負しております。「人を育て、人を活かす」人事の仕事は、会社の未来をつくる仕事だとも思っているので、今はそこに正しく向き合い、コミットし、いい仕事をしていきたいと思っています。本当に人事の仕事はタフですが、とても面白いです。」

橋本夏子

【エディター&キャリアコンサルタント】 女性誌5誌16年、女性WEBメディア4年、女性メディア編集者として20年間のキャリア。女性ユーザー1000人以上の取...

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