人事必見!就活生の心を掴むのは”企業説明会の内容”しだい!最も効果的な内容は?
人事の皆さんは、採用面接や企業説明会の時に、学生に対してどのように自社をアピールしていますか?
就活生が本当に聞きたいことを伝えられているでしょうか?
実はこの説明会の内容次第で、就活生の気持ちがいい方にも、悪い方にも転ぶことがわかりました!
今回は、数ある会社の中から自社を選んでもらうために、少しの工夫でグッと魅力が伝わる企業説明のコツをご紹介します。
就活生が企業説明会で聞きたいこととは
企業説明の内容を考えるのに、まず大事なのは「相手が何を求めているのか」を知ること。
学生は、企業説明会でどのようなことを聞きたいのでしょうか。
今回は、『マイナビ』2020年卒 マイナビ学生就職モニター調査 4月の活動状況から、就活生が企業説明で「聞いた内容/聞きたかった内容」を調査したデータをご紹介します。
調査の結果を見ると、就活生が企業説明会で「聞きたかった内容と、実際に聞いた内容」に大きく差が出た項目があります。
「企業理念」や「詳しい業界説明」は、「聞きたかった内容ではないけれど、聞いた内容」。それに対して、「社風」や「入社後のキャリアモデル・待遇」は、「聞きたかったけれど聞けなかった内容」というように、学生と企業側の考えにギャップがありました。
また、就活生が企業説明会で聞きたいことTOP3は、
①具体的な仕事内容
②社風・社内の雰囲気
③入社後のキャリアモデル
の順になっています。
これらのことから、企業説明をする際は、「会社や業界の説明」よりも、「学生にとって”入社後の自分”を具体的にイメージできるような説明」をするほうが、満足度が高いと考えられます。
魅力的な企業説明のために伝えたい5つのコンテンツ
では、相手が求めていることがわかったところで、魅力的な企業説明をするために具体的にどのようなことを伝えるのがいいのか、一緒に考えていきましょう。
「企業説明の際に伝えたいコンテンツ」をご紹介します。
それぞれの項目を説明していきます。
①企業が目指すビジョンやミッション
企業がどのようなビジョンを持って、社会的な役割やミッションを担うのか。
企業にとっての目的地、目指すべきところを伝えましょう。
②他社との差別化につながる自社の強み
就活生は、同時に複数社の選考を進めている場合が多いです。
他社と情報が混同しないよう、また複数社の中から自社を選んでもらえるよう、他社と差別化をはかりながら自社の強みを説明をするのがおすすめです。
③メリットの先にある”ベネフィット”を伝える
自社のアピールをする際、メリットよりもベネフィットをアピールするほうが、就活生の心を掴む企業説明になります。
メリットは、「その物の売りや特徴」を表します。
ベネフィットは、「メリットの先にある恩恵(体験・変化)」を表す言葉です。
”企業”に当てはめた場合を考えてみましょう。
例えば、メリットが「残業無し」ということだとします。
その場合のベネフィットは、「残業が無いから、アフターファイブの時間に趣味を楽しんだり、仕事以外の活動にあてられる。実際に、就業後に英会話に通ったり、ボランティアや副業から仕事以外の経験を積む社員も多い…」ということ。
このように、「残業無し」から得られる「恩恵(体験)」を語ることで、学生が「入社後イキイキ働く自分」を想像しやすくなりますよね。
④先輩社員からのリアルな声
ベネフィットを伝えることと同じように、先輩社員のリアルな声を学生に届けることも、「その会社で働く自分」を想像しやすくなります。
例えば、具体的な仕事内容ややりがいを感じるポイント、キャリアアップの流れなどを話してもらうのもいいかもしれません。
また、育休から復職した社員が登壇することで、子育てしながら働きやすい会社として、学生に印象付けることもできるでしょう。
⑤企業から就活生へのメッセージ
最後に学生に向けて「一緒に頑張っていきましょう!」というメッセージで説明会を締めましょう。
オンラインでの企業説明会のコツ
コロナ禍の今、対面での企業説明会を開催することが難しく、オンラインでの説明会を実施する企業も多いです。
オンラインで企業説明をする際は、どのようなことに気をつけると良いのでしょうか。
課題は「社内や社員の雰囲気を伝えきれない」こと
オンラインでの企業説明会は、zoomやYouTubeなどで行うケースが多いようです。
就活生にとっては時間や交通費を削減でき、企業にとっては気軽に参加できるぶんたくさんの人に参加してもらえるという、お互いにとって良い面もあります。
一方で課題にあがるのは、「社内や社員の雰囲気を求職者に伝えきれない」こと。
学生が直接企業に訪問することができないため、そこで出会う社員の雰囲気や社内の様子を肌で感じにくいというデメリットがあります。
オンラインでも会社の雰囲気を伝えるために
では、どのような工夫をすると、オンラインでも社風や社員の雰囲気を伝えられるのでしょうか。
・社内の様子や仕事風景の動画を配信
会社の雰囲気を伝えるために、社内の様子を映した映像を配信するのがおすすめです。
外観から始まり、正面玄関から会社に入って、オフィスの中へ。
仕事をする様子を映し、休憩室や会議室など、会社見学ツアーのような動画を撮るのもいいかもしれません。
また、360°VRカメラで撮影した、バーチャル会社見学ツアーができるようなツールも注目されています。
視聴者は、動画の中で360°周囲を見渡すことが可能で、実際にその場にいるかのような体験ができる画期的なツールです。
・社員インタビューやディスカッションの様子を配信
社員の人柄や雰囲気を伝えるために、インタビューやディスカッションの様子を配信するのもおすすめです。
その際、親近感を伝えるために入社1~2年目の若手社員や、ロールモデルになりそうな管理職・ママ社員など、多様な人材に依頼するのもいいかもしれません。
複数の社員に登壇してもらうことで、コンテンツとしてメリハリがつき、見ている学生に飽きさせないことにも繋がるでしょう。
WEB説明会は、就活生に参加してもらいやすい反面、途中で離脱されやすいという欠点もあります。
企業説明の内容を考える際は、単調な説明にならないように、ポイントを絞った説明や映像・社員の声などを入れる工夫をしましょう。
最後に
今回は、「メリットよりもベネフィットを伝える」や、「働いている自分をイメージできるように社員の声を届ける」など、少しの工夫でできる企業説明のコツをご紹介しました。
新卒採用・中途採用・正社員採用アルバイトや派遣社員の採用・・・。
採用にもタイミングや種類が色々とありますが、どのような採用の場面でも、「求職者の心を掴む企業説明をしたい」という気持ちは変わらないものがありますよね。
ぜひこの機会に、今までの企業説明のやり方を振り返り、就活生の立場で考え直してみるのもいいかもしれません。
人材会社にて6年間、【人材コーディネーター】として勤務。求職者と仕事のマッチングだけでなく、もっと一人一人に合ったキャリアサポートをしたいと考え、【国家資格キャリアコンサルタント】を取得。育休中にオンラインキャリアサポートの副業に挑戦し、パラレルキャリアを実践中。